まずは一杯

 一般的にご法事に招かれた方は、まず最初に施主さま宅のお仏壇前で手を合わせて施主さまや参列している皆さまにごあいさつをした後はお茶が出されるかもしれませんが、香川県内のご門徒さん宅で行われるご法事ではお茶より先にうどんが振る舞われるところがあります。
 それは特に中讃地域あたりで出され、多くのお宅では「湯だめ」という食べ方でうどんがご用意されます。随分以前は県内の他の地域でも振る舞われていたそうです。
 私自身、どのような理由でうどんが振る舞われはじめたかは定かではないですが、法事のたびに振る舞うご家庭もあったり、地域にもよりますが、各家庭の宗派(浄土真宗、真言宗など)の年忌によって振る舞うタイミングが異なったりする場合もあるそうです。
 コロナ禍でうどんが振る舞われることが以前よりも減りつつはありますが、「うどんを頂いてからお勤めが始まる」、うどん県と言われる香川県らしいご法事です。



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