お講勤め

 今年も京都の本山興正寺にて十一月二十一日から十一月二十八日までの八日間報恩講が勤められます。それに先だって各寺院ではお講勤めをお参りします。

 地方によってはお引き上げやお取り次ぎとも呼ばれていますが、このお講勤めとは報恩講勤めのことで、浄土真宗の開祖である親鸞聖人のご命日の法要を御門徒様のお宅に一軒一軒伺い、ご家族とご一緒に親鸞聖人の御遺徳を偲び、お念仏のみ教えに生かされている事を喜び、確かめ合う古くから最も大切にされてきた仏事です。私が住んでいます香川県では御門徒の方とご一緒にお正信偈を勤めた後、御勧章を拝読する流れが一般的です。

 なかなか家族そろってのお参りが難しい時代になってきておりますが、一年に一度の大切な仏事ですので、ご都合を合わせてお参りしていただければと思います。また各寺院での報恩講にも足を運んでいただき、仏様のお心に触れていただければと願っています。



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お花見

 今年は桜の開花が遅く、例年ですと三月の後半には咲き始めて、入学式が行われる四月には殆ど散ってしまい、入学式前におろしたての制服とランドセルを背負って前撮りする光景を見ることが多かったのですが、今年は入学式後に家族で桜の前で記念写真を撮りそのままお花見をされる方々をよく見かけました。

 自坊にも樹齢六十年の桜の老木があり半分朽ちて枯れている部分がありますが、それでも毎年花を咲かしてくれて、その花を見ながらお花見をするのが恒例行事になっていました。しかし今年はなかなか蕾が膨らまず開花するのか心配しながら観察していましたが、去年より一週間遅れで無事に咲き始めて例年通り御門徒さん方とお花見を楽しむことが出来ました。

 一昨年の自坊の春季永代経で講師の先生がお話しになった言葉で「花咲かす 見えぬ力を 春という 人となす 見えぬ力を 仏という」言葉をしみじみと感じるながらいつもと違った感覚で春の訪れを感じることが出来ました。



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仏前結婚式

 令和5年2月4日、高松興正寺別院にて仏前結婚式が執り行われました。
 両家親族のみの少人数での式でしたが、和鳴会による雅楽の生演奏での新郎新婦入堂から始まり、大変厳かな式で両家のご家族も大変喜んでいただけました。
 また新郎新婦退出時には華葩(けは)という花びらに模した色紙を降らす作法・散華(さんげ)にて二人の門出を祝福しました。
 結婚式はチャペル式や神前結婚式、人前式が主流で仏前結婚式はあまり馴染みがないと思います。
 実際日本人口の50%が仏教徒である日本ですが、仏前結婚式は0.5%しか行われていません。仏前結婚式というのは仏様の尊前で夫婦になることを誓い、数限りないご縁によって出会い結ばれた事を確かめ合う大切な儀式です。
 今後広く仏前結婚式が認知され本山や別院、末寺で行われるようになれば仏教の活性化にも繋がるのではないかと感じました。



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地蔵盆

 毎年8月23日は地蔵盆が行われます。
 地蔵盆は関西が発祥とされていて、地蔵菩薩の縁日を中心に行われる、子供たちが主役の行事のことをいいます。日本では古くから地域の子供の守り神として、お地蔵様が信仰されてきました。
 去年はコロナ禍の影響で中止する自治会もありましたが、今年はどの地区でも開催されました。
 お地蔵様がお祀りされている場所は屋外なので、各自治会の方々が前もって除草作業やお掃除をされ、当日はお地蔵様が着ている帽子、ちゃんちゃんこ、はらんこ(腹掛け)が新調されていました。
 例年に勝る猛暑日でしたが、たくさんの方々がお参りされ汗だくになりながらも一緒にお念仏しました。
昔から行われてきた大切な地域の行事を今後も後世に残していけるよう精進しなければいけないと感じました。



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